投資型クラファンの記事掲載数No.1!初心者から経験者まで役立つ情報が満載です。

Victory Fundは投資しても大丈夫?売却済み物件の登記簿を取得!!償還遅延・廃業届の情報も整理

皆さんは、「Victory Fund(以下ビクトリーファンド)」という不動産クラウドファンディングサービスをご存じですか。同サービスは2021年3月にサービスを開始し、高利回り案件を多く取り扱っていました
しかしながら、この頃、同サービスの「償還遅延」や「廃業届の提出」、「運用中の物件は既に売却済み」など数々の暗い噂を耳にした方もいるのではないでしょうか?
本記事では、取得した不動産登記や公式ホームページで事実確認を行ったうえで、ビクトリーファンドの償還遅延の詳細や、問題となっている噂など、事実を踏まえて今後の展開を考察していきたいと思います。

一連の騒動の流れ

ビクトリーファンドは、冒頭にも書いた通り、8~18%の高利回り案件を取り扱っていた点で注目されていました。一方で、サービス開始当初から、案件ページの情報量が少ないことや公式サイトの作りが他社と比較して簡素であることなどを理由に、一部の投資家からは「怪しい」「情報開示が少ない」といった声も見られました。
しかし、そのような評価とは裏腹に、募集したファンドは予定通りに償還される状況が続き、ネットでは「ビクトリーマジック」と称されるほどの償還実績を積み重ねてきました。
そのため「最初は不安だったが、きちんと償還されているので問題はないのでは」といった見方も広がります。

順調に見えたビクトリーファンドですが、2025年秋には第29号、第30号で償還の遅れが表面化しました。両ファンドはその後償還されたとされていますが、2026年3月以降は第32号以降の複数ファンドで遅延や未償還が相次ぎ、状況は一段と深刻化しました。
この状況下、投資家間で資金繰りを懸念する声など、懐疑的な見方が再燃します。
渦中の最中、2026年7月、同サービスを展開しているカチデベロップメント株式会社は不動産特定共同事業法の廃業届を提出し、既存ファンドについては「みなし事業者」として運営を継続するとしたうえで、新規ファンドの募集を終了することを発表しました。

束の間の出来事に、投資家間でも様々な意見が飛び交っているビクトリーファンド。
SNSではなんと「運用中の物件のうち複数の物件がすでに売却されている」という情報もあるのです。この情報をもとに、クラファンチャンネルでも今回はビクトリーファンドの不動産登記を取得しましたので、記事の後半で噂の検証をしていきます。

ファンドの詳細

まず、ビクトリーファンドの償還遅延が起きたファンド、運用中のファンドに関して、時系列で紹介していきます。

  • 第29号ファンド 土浦市荒川沖駅前プロジェクト(約76日遅れで償還)
    募集方式先着式
    募集金額9,500万円
    成立金額8,500万円
    想定利回り年 8.0%
    運用期間10カ月
    運用手法インカム(約23%)、キャピタル(77%)
  • 第30号ファンド 千葉市稲毛区ホテルプロジェクト(約76日遅れで償還)
    募集方式先着式
    募集金額3億5,000万円
    成立金額3憶3,000万円
    想定利回り年14.0%
    運用期間12カ月
    運用手法インカム(約45%)、キャピタル(55%)
  • 第32号ファンド 日本橋小網町プロジェクト(償還遅延
    募集方式先着式
    募集金額2億円
    成立金額1憶9,000万円
    想定利回り年12.0%
    運用期間12カ月
    運用手法インカム(約12%)、キャピタル(88%)
  • 第33号ファンド 宇都宮市プロジェクト(償還遅延
    募集方式先着式
    募集金額4億5,000万円
    成立金額4憶3,000万円
    想定利回り年12.0%
    運用期間12カ月
    運用手法インカム(約43%)、キャピタル(57%)
  • 第34号ファンド 川崎市1棟マンションプロジェクト(償還遅延
    募集方式先着式
    募集金額3億6,000万円
    成立金額3憶4,000万円
    想定利回り年12.0%
    運用期間12カ月
    運用手法インカム(約15%)、キャピタル(約85%)
  • 第35号ファンド 千葉市幕張プロジェクト(償還遅延
    募集方式先着式
    募集金額2億3,000万円
    成立金額2憶1,000万円
    想定利回り年12.0%
    運用期間12カ月
    運用手法インカム(約11%)、キャピタル(約89%)
  • 第36号ファンド 東京都足立区扇マンションプロジェクト
    募集方式先着式
    募集金額3億6,000万円
    成立金額3憶3,000万円
    想定利回り年12.0%
    運用期間12カ月
    運用手法インカム(約34%)、キャピタル(約65%)
  • 第37号ファンド 市川市ホテルプロジェクト
    募集方式先着式
    募集金額2億5,000万円
    成立金額2憶3,000万円
    想定利回り年12.0%
    運用期間12カ月
    運用手法インカム(約20%)、キャピタル(約80%)
  • 第38号ファンド 世田谷区下高井戸プロジェクト
    募集方式先着式
    募集金額2億8,000万円
    成立金額2憶5,000万円
    想定利回り年14.0%
    運用期間12カ月
    運用手法インカム(約2%)、キャピタル(約98%)
  • 第39号ファンド 福岡ケアコミュニティ創生プロジェクト
    募集方式先着式
    募集金額6億円
    成立金額5憶6,000万円
    想定利回り年15.0%
    運用期間12カ月
    運用手法インカム(約45%)、キャピタル(約55%)
  • 第40号ファンド 相模原市淵野辺プロジェクト
    募集方式先着式
    募集金額1億5,000万円
    成立金額1憶3,000万円
    想定利回り年15.0%
    運用期間12カ月
    運用手法インカム(約2%)、キャピタル(約98%)
  • 第42号ファンド 銚子市ホテルプロジェクト
    募集方式先着式
    募集金額2億円
    成立金額1憶7,000万円
    想定利回り年18.0%
    運用期間12カ月
    運用手法インカム(約19%)、キャピタル(約81%)

いきさつを振り返ると、最初の償還遅延発生は2025年10月頃の第29号ファンドです。
第29、30号と連続で遅延しましたが、どちらも運用終了日から76日後に償還されました。第30号ファンドに関しては、一度償還予定の案内があったうえで、再び延期となった模様です。案内から2週間後、遅延期間分の利回りがプラスされ、最終的には15.16%で償還されています。

表を見ると、2026年3月以降は立て続けに償還遅延が起きているのがわかります。
2026年7月27日現在で償還遅延が起きているのは第32号~第35号です。

なかでも、特に問題なのが、緑色に塗られている第34、35、36、38、40号の5ファンドです。
これらこそが前述した「運用中にも関わらず売却されている」疑惑があるファンドなのです

運用中ファンドがすでに売却されている謎

対象不動産の売却後に、どの時点で投資家への通知や清算・償還を行う必要があるかは、各ファンドの契約約款や契約書面の定めによって判断する必要があります。
なお、不動産特定共同事業法は、契約に係る財産の分別管理や、投資家への財産管理状況の説明・定期報告を事業者に求めています。
それにも関わらず、対象ファンドが今でも償還されていないというのは一体どういうことでしょうか。

まず、この問題が浮上した背景にはある投資家のSNSの投稿がありました。投稿主の方は、32号ファンドの遅延をきっかけに、償還遅延中のファンドの登記簿謄本を取得したそうです。
すると、運用中の資産の半分が売却されていることが発覚したのです。
中には、償還遅延中のファンドだけでなく、償還済みの第31号ファンドも含まれていました。

このことで、これまでの償還資金の出所や、企業の分別管理は正しく行われているのか、売却益はどうなっているのか、投資家の間で様々な憶測が飛び交う事態となりました。

追記:2026年8月14日 登記簿取得!!

8月14日、当メディアでも疑惑の対象不動産5ファンドの登記簿を取得しました。
ビクトリーファンドの公式ホームページから確認できた募集期間、運用期間と併せて、34号から順に確認していきましょう。

噂の対象不動産の登記簿

  • 第34号ファンド 対象不動産登記簿

こちらが第34号ファンドの対象不動産の登記簿です。
こちらのファンドの募集期間は2025年4月11日~2025年4月23日です。運用期間は12カ月となっています。
登記簿を確認すると、2025年9月8日に所有権が移転しています。募集終了から約4カ月半後の出来事でした。

  • 第35号ファンド 対象不動産登記簿

35号ファンドの募集期間は2025年の5月2日~5月16日で、運用期間は12カ月です。
登記簿を確認すると、11月28日に所有権が移転していることが確認できます。
実際の運用開始日や償還予定日時は分かりませんが、募集期間終了から約6カ月半後に所有権が移転しています。

  • 第36号ファンド 対象不動産登記簿

36号ファンドの募集期間は2025年6月17日~6月28日で、運用期間は12カ月です。
登記を確認すると、所有権は2026年3月13日に移転されています。
募集終了から約8カ月半後のことです。

  • 第38号ファンド 対象不動産登記簿

こちらのファンドの募集期間は2025年8月9日~2025年8月15日で、運用期間は12カ月となっています。
謄本を確認すると、所有権は2026年の1月29日に移転していることがわかります。
募集期間終了から約5カ月半後のことです。

  • 第40号ファンド 対象不動産登記簿

こちらのファンドの募集期間は2025年10月28日~2025年11月7日で、運用期間は12カ月です。
登記簿を確認すると、所有権は2026年5月18日に移転していることがわかります。
募集終了から約6カ月半後のことです。

以上が噂の対象不動産の登記簿です。
それぞれの登記簿を確認し、公式ホームページの情報と照らし合わせながら、確認していきました。
実際の償還予定日は確認できませんが、それぞれのファンドの募集終了から売却・所有権移転のスピードを確認すると、「運用中に売却」されたのは間違いないでしょう

衝撃の「廃業届」提出

ネットの情報によると、ある投資家は6月24日に第33号ファンドの償還遅延に関する案内メールが届いたとのこと。
その後、同日第34号~36号、第38号、第40号の5つのファンドに関して対象不動産は既に売却済み」という案内メールを受信し、7月10日には「今後の運営方針や償還予定を策定中につき、再度のご連絡時期は1カ月後を予定している」といった旨のメールが届いたそうです。

しかし、連絡の1週間後の7月17日、投稿主の方はビクトリーファンドから「7月3日付で東京都に不動産特定共同事業法の廃業届を提出し、同月7日に受理された」という衝撃的な内容のメールを受信しました。投稿主の方は7月18日に問い合わせのメールを送り、4日後に返信があったようですが、償還日や金額についての言及はなく、メールの文中には「7月末日までに具体的な償還計画をお知らせします」との文言のみ確認できたそうです。

置き去りの投資家

東京都は、今年の4月以降ビクトリーファンドに関する問い合わせが複数寄せられたことを受け、状況改善について口頭で指導を行ったといいます。
しかしながら、廃業届を提出した現在もカチデベロップメント株式会社、ビクトリーファンド、どちらのホームページを確認しても、償還遅延や運用中のファンドに関する新たな情報や今後の対応等は確認できませんでした。

実際、投資家にも十分な説明がなされず、事後対応の不十分さについて、SNS上では怒りの声や困惑の声が相次いでいます。今回の一連の騒動に関して、果たして説明は行われるのでしょうか。
また、遅延中のファンドの資金の返還はされるのでしょうか。

まとめ

売却したにもかかわらず速やかに利益の分配を行わない場合、契約によっては問題となる可能性があります。
一方で、詳細な資金管理状況は公表されていないため、現段階では、投資家は、カチデベロップメントや東京都への照会に加え、契約書面や財産管理報告書などを確認する必要があります。

対象案件のファンドに集まっている総額は約13億円(成立金額ベース)。廃業後も「みなし事業者」として償還に取り組むとするビクトリーファンドですが、償還の原資が確保されているのかは明らかになっていません。
いずれにせよ、投資家としては資産が拘束されている状況です。一刻も早い情報開示、償還が望まれます。
一連の騒動を収めることができるのか、今後の対応が注目されます。

新情報(8月14日追記)

2026年8月6日、Xにて、ビクトリーファンドから投資家向けメールが届いたとする投稿や他メディアでメール本文とされる転載が確認されました。
6月24日の投資家向け案内では、第34、35、36、38、40号の5ファンドについて対象不動産が売却済みと説明されたとされています。
その後、8月6日に送付されたとされる通知では、第37号を加えた計6ファンドが売却済みとされました。
また、34号、35号ファンドに関しては償還計画を示されています。2ファンドのうち、SNSで償還計画の詳細が把握できた34号ファンドに関して説明していこうと思います。

まず、第34号ファンドの対象不動産の不動産登記と各企業のホームページをもとに同ファンドに関係する募集や運用、所有権移転の経緯を時系列で確認していきます。

日付汐留プロパティ株式会社(汐留ファンディング)カチデベロップメント株式会社(ビクトリーファンド)ドリーム開発株式会社
2025年3月28日所有権移転登記

・15号ファンド

 運用期間18カ月

 想定利回り年10%

2025年4月11日34号ファンド募集開始
2025年4月23日34号ファンド募集終了
2025年4月30日15号対象不動産を売却←所有権移転
2025年8月29日34号対象不動産を売却対象不動産の購入
2025年9月8日←所有権移転

SHIODOME fundingの公式案件ページによると、汐留ファンディング15号は2025年3月28日から2026年9月27日までの18カ月間、対象不動産を運用する予定でした。
しかし、汐留プロパティ株式会社は2025年5月30日付のお知らせで、同ファンドの運用を同年4月30日に終了したと発表しました。その理由については、早期に「想定を上回る好条件での売却先が見つかった」ためと説明しています。
登記簿を確認すると、同年4月30日に汐留プロパティ株式会社からカチデベロップメント株式会社へ所有権が移転したことが読み取れます。

一方、ビクトリーファンドの第34号ファンドは、同年4月11日から4月23日まで投資家を募集していました。
公式案件ページでは、募集金額は3億6,000万円、成立金額は3億4,000万円、運用期間は12カ月、予定分配率は年12%とされています。
しかしながら、登記簿上では、対象不動産の所有権は2025年8月29日付の売買を原因として同年9月8日にドリーム開発株式会社へ所有権移転登記が行われています
上記の償還遅延の経緯のなかでは、2026年8月6日、ビクトリーファンドから投資家向けメールが届いたとする投稿と、その本文とされる転載が確認されました。


転載文では、第34号の対象不動産の売却金額は1億円償還予定金額は1億500万円と説明されています。

また、転載文では、本来は対象不動産の売却金を分別管理して保管すべきところ、分別管理をしていなかったため、一括での償還が困難になったと説明されています。
今後は、第34号の投資家全体に対し、3カ月単位で合計150万円を分納し、2026年8月末から償還を開始する計画とされています。
この転載の文章は一般公開された公式リリースの内容ではなく、投資家向けメールとされる文面が第三者サイトに転載されたものです。また、対象不動産の実際の売買契約書や、売却代金の入出金記録までは確認できていません。

こうした経緯から、第34号をはじめとする対象不動産をめぐっては、短期間で売却された理由、募集時に示された物件価格と売却価格に大きな差が生じた理由、売却代金がどのように管理・使用されていたのか、そして最終的に投資家へいくら償還されるのかなどが、今後の焦点となります。

クラファンchでは、投資家の皆様に役立つ投資型クラウドファンディングに関する情報を発信しています。
不動産クラウドファンディングの特徴からメリット・デメリットまで詳細に解説していますので、是非ご覧ください!

不動産クラウドファンディング
【リスク回避】元本割れリスクを最小限に抑えるために【必見】未然の防止策と一緒に学ぶクラウドファンディングの失敗【検証】クラウドファンディングは手軽にできるのか?