クラウドファンディングのシステムを選ぶ際の3つのポイント!ファンド事業成功のために必要なこと。

近年、クラウドファンディング関連の法律が整備されてきた中で、不動産事業者・金融事業者のクラウドファンディング事業への新規参入が相次いでいます。

クラウドファンディング事業を安全かつ効率的に運営していくためには、基盤となるシステムが必要です。

システム開発業者はいくつもありますが、インターネットが普及してきた昨今、セキュリティなどの面で自社のシステムをより信頼できる企業に委ねることが重要です。

この記事では30社以上のクラウドファンディングシステム導入実績に基づき、システムを選ぶ際のポイントや業務で気を付けるべきことを解説していきます。

クラウドファンディングのシステムとは

クラウドファンディングのシステムとは、クラウドファンディング事業における、

・ファンド募集

・投資家受付・登録

・投資申請管理

・入出金管理

・分配金償還

・源泉税処理

・法定帳票作成

などの業務を、サーバー上で管理・実行するためのシステムです。

自社にテック部署が存在しない限り、基本的に不動産事業者・金融事業者が単体でシステムの構築を行うことは難しく、外注するケースがほとんどです。

クラウドファンディング事業を運営するためには、金融商品取引法や不動産特定共同事業法など法律の定める要件を満たし、免許を取得する必要があるため、システムもまた法律に準拠したものでなければなりません。

不特法・金商法の許認可取得支援も1つのパッケージに含み販売している企業も多いですが、今回はシステムそのものにフォーカスし、解説していきます。

クラウドファンディングのシステムの価格

クラウドファンディングのシステムの価格は総額300~2000万円程度で、システム開発事業者や採用するシステムのモデルによって異なります。

注意するポイントとしては、価格が安ければ良いシステムであるとは限らないことです。

中には、webサイトの開設のみにしか対応しておらず、ファンド管理や金銭管理・法定帳簿管理などには十分に対応していないものも存在するため、システムを導入することで何が可能になるのかをしっかりと見極めることが大切です。

詳しく後述しますが、クラウドファンディングはシステム上で金銭を取り扱うものであるため、堅牢かつ自動化に対応したストレスレスなシステムを選定しなければなりません。

クラウドファンディングのシステムの種類

クラウドファンディングのシステムは2パターン存在します。

1つは、パッケージ型と呼ばれるものです。

グローシップ・パートナーズ、クラウドファンディングプラットフォーム『CrowdShip Funding』をリリース。最短3か月で事業立ち上げを実現。

パッケージ型の場合、デザインが個々のサービスごとにオーダーメイドで作られます。

パッケージ型では、ソースコードがサービスごとに存在しているため、ページのUI/UXデザインの変更・修正を柔軟に行うことができます。

料金はシステム開発・導入費用・ライセンス料の他、運用・保守費用を払う形式となっており、事業者はシステムごと「所有」します。

事例:穴吹興産「Jointo α」

事例:トーセイ「TREC FUNDING」

2つ目はSaaS(Software as a Service)型のシステムです。

SaaS型のシステムはパッケージ型のものと比べて安価かつ簡単に導入できることが特徴です。


グローシップ・パートナーズ、不動産特定共同事業者向けに投資型クラウドファンディングシステム「CrowdShip Funding」SaaSモデルをリリース

SaaS型の場合、単一のソースコードを複数の事業者で共有する形を採ります。

UI/UXデザインはあらかじめほぼ決められており、大きな変更・修正はできません。

料金は低額の初期導入費用の他、一定の月額利用料を払い続けるサブスクリプションモデルとなっており、事業者はサーバー上に存在するシステムにアクセス・ログインし「利用」する形式をとります。

いつでもパッケージ型のものと比べて低額で利用できるうえ、簡単に解約可能です。

CrowdShip Funding SaaSモデル導入事例:リムズキャピタル「BATSUNAGU」

SaaS型のシステムは、主に小規模不動産特定共同事業者など、事業ローンチにあたっての資金が少ない企業に適したものとなっています。

小規模不動産特定共同事業のポテンシャル!中小事業者だからこそできる事業とは?

上記がクラウドファンディングシステムの主な種類・特徴ではありますが、顧客に安全かつ利便性の高いサービス提供をするためには、価格やシステムの種類以外にも考慮しなければならない点があります。

クラウドファンディングのシステムを選ぶ際の3つのポイント

クラウドファンディングのシステムを選ぶ際は、導入後の事業運用状況を想定しながら、3つのポイントを重視しましょう。

バックエンドの機能の充実

クラウドファンディング事業を成功させるためには、フロントエンド(ユーザーに直接見えているwebブラウザ)のクオリティーだけではなく、バックエンドの機能をいかに充実させるかという視点も非常に重要です。

クラウドファンディングのバックエンドの機能とは、入出金管理や、投資家管理、ファンド管理、法定帳票の作成などを標準的に包括しているものです。

いくらデザイン性に優れたサイトであったとしても、これら事業運営に必要な機能が不完全な状態でクラウドファンディングサービスをローンチしてしまうと、事務作業に大幅な工数を割かなくてはならないだけではなく、ファンド事業において肝心な投資家管理や資金管理がいい加減なものになってしまう可能性が高いです。

こうしたバックエンドの開発はせず、フロントエンド開発のみしか手掛けないシステム開発事業者も存在しますが、クラウドファンディング事業を運営するためには、それだけでははっきり言って心もとないです。

高額であったとしてもシステムにしっかりと投資をすることで、クラウドファンディング事業を成功させられる可能性がグッと高まります。

システムのセキュアさ

大前提として、「クラウドファンディングのシステム=金融システム」であるため、システムそのもののセキュアさ・堅牢さが重要です。

金融関連サービスの運用には、安全性・信頼性が不可欠ですが、クラウドファンディングのシステムの場合、セキュリティ面の対策はもちろんのこと業務上堅牢である必要があります。

例えば、クラウドファンディング事業者は投資家に対して分配・償還の際の税率の計算結果を、事業運用開始から1年後に金融庁に申告しなければなりません。

その際、システムによって受注台帳とファンドや投資家のデータの整合性が全て取れていれば、申告のために工数を割くことなく、安心して業務に取り組むことができます。

非効率的で手動だと手こずってしまいそうな作業も、セキュアなシステムの導入により正確かつ簡単に済ませられる可能性があります。

業務効率化(=自動化)に対応可能か

クラウドファンディングのシステムでは業務効率化(=自動化)に対応可能かどうかも大きなポイントの1つです。

クラウドファンディングの商品は小口化されていますが、小口化を逐一マニュアルで行っていてはビジネスそのものが成り立ちません。

システム間の連携によって投資家の申請や承認、ファンドの募集・受付・分配償還などの業務を自動化することで、オペレーションの人数を極小化できます。

細々とした作業負担が減ることで、事業者はいかに投資家を集めていくか、いかに不動産を調達し魅力を高めていくかといった本質的な業務にリソースを割くことができます。

また、クラウドファンディングシステムと外部システムとの連携に関しては、会員登録における本人確認をwebで完結させることのできるeKYCシステムとの連携がいくつかのクラウドファンディングサービスですでに実装されています。

「穴吹興産が展開する不動産投資型クラウドファンディング「Jointo α(ジョイントアルファ)」に、e-KYC本人確認API「TRUSTDOCK」を導入実施」

かつての金融サービスは書面でのやり取りが当たり前となっており、本人確認もはがきの郵送などを通じて行われるものがメジャーでした。

しかし、eKYCを用いることで、スマートフォンと本人確認書類さえあれば365日24時間いつでも本人確認を一瞬で完了させることができ、投資家の利便性の向上が見込めるうえに、会員登録フェーズでの離脱も防ぐことができます。

eKYCとは?従来の本人確認との違いは?仕組みや導入するメリットについて徹底解説

自動化できる箇所を徹底的に自動化することによって、サービスの安全性を保ちつつ、顧客満足度の向上も見込めます。

堅牢さ・確実さだけではなく、業務効率化も追求していきましょう。

まとめ

この記事では、クラウドファンディングシステムを選ぶ際のポイントを列挙してきました。

クラウドファンディング事業は事業者、弁護士など法律のプロフェッショナル、クラウドファンディングシステム開発企業が三位一体となり、ようやく成立するものです。

許認可の取得に加えシステム選びもしっかりと行うことで、信頼性と利便性の高いサービスとして投資家に安全に使ってもらえるものを目指しましょう。

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